バトルロワイヤル
(……桜井…!?)
オレは辺りを見回した。
「おい児玉ァ、桜井と横須賀はどこ行ったんじゃぁぁ!!?」
「この学校にはもういない…」オレは児玉の胸ぐらを掴んだ。
「やめて亮ちゃん!こじゃまは私を守るために助けてくれたのよ!!」真弓はオレに向かって言った。
つい頭に血が上ってしまった。
「…それと亮ちゃん、あのね…」真弓はまだ口を止めない。
「…なんや?」オレは児玉から手を離した。
「…私達バトルロワイヤル(これ)が終わったら結婚するの。」
……――…
オレの中で一瞬時が止まった。
「…ハハッ、…嘘だろ?」オレにはもはや児玉を殴る力もない。
「私こじゃまのことが…」
「やめろ真弓…」児玉は言い掛ける真弓の口を手で防いだ。
「…すまん亮佑…」
「……行くぞ…」
オレは肩が震えた。その後ろには震えるオレの肩を見守る2人がいた。
(コツコツ…)
オレ達は保健室から包帯等を持ってRANルームに帰り始めた。
―2階―
「悪ぃ。先にRANルームに行っててくれんか?ちょっと理科室に行ってくる。」オレは言った。
「…わかった。RANルームで待ってるからな…」児玉は言った。
「徳光からこれからの予定を聞いててくれ…」
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