バトルロワイヤル
柔道場の中には1人の男が座っていた。
「…お前はたしか8組の…」塩脇は入った瞬間固まった。
「2年8組1番青山文也(あおやま ふみや)です。以後よろしく…。」中にいた男は立ち上がり3人に話し掛けた。
距離は10mちょっと離れている。
「青山、お前よく生きてたな!!」塩脇は叫んだ。
「……だってたくさん殺してきたからね…」青山はつぶやいた。
「えっ、なんて!?聞こえへん!?」青山とは離れすぎてつぶやいたのが聞き取れなかった。
「…おい、あの青山とかいうやつ大丈夫なんか…?」上間は塩脇の耳元で言った。
「大丈夫ッスよ。別に学校で問題起こす生徒じゃなかったみたいだし。……おい青山ァ!今からお前の首輪を外してやるからこっちに来いよ!!」塩脇は上間の次に青山に向かって叫んだ。
「ちょっと待ってぇ!!てか塩脇君がこっちに来てよぉ!!」青山は大きな声で返してきた。
(……?)
「わかったァ!今からそっちに行くわ!!」
「塩脇君1人でこっちに来てね!!」
(……??)
「わかったあ!…ちょっと2人は待っててくれ、ご氏名だ。」
(スタスタ…)
塩脇は青山に向かって歩きだした。
「……よかった…。来てくれたんだ……」
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