バトルロワイヤル
(ガチャ)
「…ふぅ…。……痛って…」児玉は腹を締めるように押さえている。
(ボタポタ…)
児玉の腹から血が出ていた。
「児玉か?お前血ィ出てんじゃねぇか!?まだ林道との傷が…」
(ガンッ…)
児玉は向かってきた白城に近くにあった椅子を投げた。
「危ないじゃない!大丈夫、大ちゃん!?」河村はすぐに白城に寄った。
「オレは大丈夫だ。それより児玉…」
「…白城、河村、この傷のことは誰にも言わんといてくれ…。明日はオレにとっても大事な日やねん…。……頼む、みんなに黙っててくれ…。…ゲホッ…」児玉は頭を下げると同時に吐血した。
「…わかった。でもしっかり話せよ…。お前、オレ達になんか隠してるやろ?」
「…大ちゃん…?」
「…わかった…。お前達には言っておく…。でも絶対に言うなよ…。」
『わかった。』
「じつは……」

―RANルーム―
(カタカタ…)
「まったく児玉さんってば強制終了なんかしなくてもいいじゃないッスか!!」大野は消えた電源を立ち上げ、パソコンを触っていた。
「おい大野、児玉の言うとおりしっかり休んどけよ!!」オレは言った。
「もう少しです。今日が最後ですから…。」
(カタカタ…)
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