バトルロワイヤル
微妙な沈黙が続く中、ときは刻々と進んでいた。

2:34…
「…もうそろそろやな…。」児玉は時計を見て言った。
「ちょっと早いかもしれんけど外に出とこ。」児玉の合図でオレ達はグラウンドへと出ていった。
真弓達もRANルームに残るとは言ったものの見送りでトラックの前までついてきた。
「…後20分か…。」オレはトラックを眺めて言った。
「ん〜、こじゃまぁ!!」真弓は相変わらず児玉にべったりだ。
(ガチャ…)
何か引き金を引くような音がした。
「きゃあぁあぁあぁあ…!!」
突然真弓が甲高い悲鳴をあげトラックに強引に乗せられた。
見ると誰かに頭に銃を突き付けられていた。
「お前ら動くんちゃうぞコラァ!!動いたら真弓の頭をぶちぬくぞこらぁ!!」

………――えっ?―……

一瞬その場のすべてが止まった。
(……あの銃を構えてるんは…)
「児玉さん!何やってんッスか!?」大野の声がはっきり聞こえた。

「児玉ァアァ!!てめぇ何しとんねんコラァ!!」オレはその場で叫んだ。
「こじゃまやめてぇえ!!」
銃を真弓に突き付けていたのは児玉だった。

(…なんでだよ……。……児玉……?)
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