バトルロワイヤル
(ボタボタ…)
「…うっ……オエッ……」
いくら息を止めても嗚咽が何度も何度も押し寄せてきて涙が止まらなかった。
「…大丈夫…亮ちゃん…?」真弓が必死で涙をこらえてオレに近寄ってきた。
(…スッ…)
(パァン…)
「触るなっ!!オレが真弓と仲良くする権利なんかないんだよ!!」
オレは肩を触ろうとした真弓の手を思いっきりはたいてしまった。
「…でオレ達は次に何をしたらいいんや…?」オレは涙を拭って言った。
「…ん、あぁ。児玉が言うには次は織田達の首輪を外してオレ達を優勝させるんだ。」白城は涙を拭った。
「…わかった。大野…ハッキングの準備だ…。」
「わかりました!」
(カタカタ…)
大野はハッキングをする準備をし始めた。
「あぁ、オレ達を優勝させるのにもう1つ言っとかないとあかんことがあんねん!」白城は思い出したように言った。
「んっ?なんや…?」
「首輪を外した後、おそらく軍の迎えか何かが来るはずや。だからそれまでマンホールの下とかで隠れとけって、これがおそらく児玉の本当の最後の頼みごとかもしれないな…」白城はまた目に涙をためた。
「…あぁ…。」
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