バトルロワイヤル
「別に無駄に死なんでええかなって。ただロシアに行かんと母国に残れば命捨てんと助かるし…」オレは通訳に向かって言った。
「確かに君の言うとおりだ。しかしこれは人間を見るための試験でもあるんだ。」
「…試験だって…?」
「あぁ。見ての通り今の世界は地球温暖化によって多数の島が沈み、おまけに石油は減る一方で人間が減るスピードとは需要と供給が違いすぎる。この原因は元は人間だ。わしら大人はほっていてももう死ぬ…。これは次を担う世代への挑戦なんだ…。」通訳の口からスラスラと声が流れる。
本当のことを伝えていて本当のことを伝えてくれているのかはわからなかった。
「で…でもオレはみんなを救いたい!!今生き残ってるやつは少なくともいい生き方をこのバトルロワイヤルで学んでいる!!」
「そうですよ…」山田大佐がオレに加えてしゃべった。
「…えっ?」
「この子達は十分未来を担えます。今の科学の力なら石油に代わるエネルギーも見つかる!!だから…」
(ゴニョゴニョ…)
通訳は耳元でささやいてる。
「I see…」
「えっ?」
「わかりました。そこまで言うなら認めましょう。但しあなた達2人が殺し合って山川君が勝てばね…」
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