バトルロワイヤル
―校舎裏―
「亮ちゃんあのね、ウチ知ってたのよ…。」真弓は気まづそうに言った。
「…何が…?」
「愛はもうとっくに死んでるってこと…」
(…!?)
「…いつからわかったんだ…?」オレは唾を飲み込んで言ってみた。
「初日の時かららよ…。健ちゃんと亮ちゃんの反応を見てすぐに気付いたわ…。」真弓の目が潤みはじめた。
「……ごめん…。隠すつもりじゃなかったんだ…。」
「その日の夜に保健室でウチは誰にもわからんように泣いててん…。でもこじゃまに見つかって私に“お前に何があったかわからんけど泣きたい時は泣いたらええねん!”って言ってくれたの…。ウチその時めっちゃうれしかった…。」ついに真弓の目から涙が出てきた。
「その時もう一つウチに言ってくれたことがあんの…」
「…………?」
「“山川は泣いてるお前をいつか助けだしてくれる。だからお前は一生山川についていけ!”ってまるで先で自分が死ぬことをわかってたかのように…」
「…児玉がそんなことを…」
「…亮ちゃん…いつまで引きずってんの?ウチは亮ちゃんに一生ついていく。だから児玉の最後の命を無駄にしないで!!」
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