バトルロワイヤル
真弓の声は心の奥にまで響いた。
真弓は今オレを信用してくれている…!!

「はぁ…はぁ…待たせたみんな…山田大佐は倒…!!?」オレは運動場に戻ると思わぬ光景を見た。
そこには倒れる3人の姿があった。
「や…山川…」
更家は指のない手で必死に這いつくばってきた。
「…気を付けろ…あいつ手刀を使うぞ…」
(ドサッ…)
更家はそう言って倒れた。
(…ドクン)
「山川君…私を倒さなきゃ世界で今ハッキングを成功した人が死ぬことになるんだぞ?」山田大佐は怪我一つしていない。
「この野郎…」
(ザッザッ…)
オレは早歩きで山田大佐に向かっていった。
(…がんばって…亮ちゃん…)
「山田大佐…オレはアンタと戦いたくない……でも負けるわけにはいかんねん…。まずは…」
(ドササッ…)
オレは持っていた武器を全て地面に捨てた。
「アンタ、見るかぎり更家達を武器なしで倒したみたいやな?」
「あぁ。こんな大事な戦いに武器はいらん…。男なら体をはれ!!」山田大佐の目はオレを睨むかのように見ている。
「そうだな…。オレもアンタには素手で勝ってみたい!」

背中がピクピクする…
これが“蛇に睨まれた蛙”ってやつか…
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