バトルロワイヤル
「…!?…あれ山田大佐の…」
(ゴッ…)
「ゴホォ…」
山田大佐が消えたと思うと背中から肘打ちが飛んできた。
「はぁ…はぁ…」
「もう諦めな…」
山田はオレに背を向けた。
「待てや…」
「…君達とは私とのレベルが違いすぎる…。君たちが大佐に勝てるわけないんだよ…」
「…待てって…言ってるやんけ…」
「…ん?」
「…オレはまだ死んでねーぞ…これは“殺し合い”だろーが…」
(…この子…!!)
「大統領、このままじゃ…」通訳はリッチ大統領に話し掛けた。
「……………」

「山川君…どうして君はそこまで…?」
「…オレの命が世界の命背負ってんのじゃ!!オレがアンタに負ければオレだけじゃなく何万もの命が死ぬんだよ!!オレはアンタと背負ってるもんが違うんだよ!!」
「…………!!」
(…スッ…)
オレはゆっくり立ち上がった。
「さぁ始めようや…。オレはアンタに勝つ!!」
「………ふん…」
(……カランカランカラン…)
オレの足元に山田は何かを投げた。
「……ほら…それで早く刺せや…」
(……!?)
山田が投げたのはサバイバルナイフだった。
「私の命で何人も助かるならば自衛でこれほどのことはない…」
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