バトルロワイヤル
「まさかタツキ…」ボビーの伯母さんは言った

(どうしよう…)
《おそらくリンドー容疑者と間違えたのでしょう……同じ中国人だから…。なんて悲惨な…》
「…ごめんなさい」オレはつぶやいた。
《…もう1つニュースがあります。…そのリンドー容疑者は今子供を連れて日本にいるという情報がありました。これは日本の大阪で撮られた写真です住所は……》
(……日本…そこにリンドーが…)
「タツキ……日本に行きなさい……」突然伯母さんはオレに言った。
「えっ?」
「アメリカ(ここ)にいればいつか必ずあなたは捕まる……。だから捕まる前に日本に逃げて!!そしてリンドーを捕まえて!!ボビーの命を奪った犯人を捕まえて!」伯母さんはオレにすがるように頼んだ。
(コクッ……)オレはうなづいた。
「でも日本への手続きは……?」
「私がやっておくわ……」
「伯母さん……」オレは涙が出そうになった。
その日の夜に伯父さんに全てを告げて次の日から手続きに入った。

―1週間後――空港―
「タツキ、さようなら……」伯母さんは泣いてくれた。
「タツキ………」伯父さんは黙ってオレを抱いてくれた。

ありがとう

オレは空港で泣いた。
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