女将ヤンキー優奈★

“ブーー”



映画が始まる知らせの音と共に明かりが消されていく。



しばらくしてようやく映画が始まった。



気づいたら、由紀と私はスクリーンにくぎ付けになっていた。




そして主人公の運命が決まる重要な場面にさしかかる時、


私は隣から聞こえる雑音に気が付いた。



“ガァー!ガァー!”



それは拓也のいびきであった。


私はたまらない怒りに襲われ、
拓也の腹に渾身の一撃を放った。


ウッっという声と同時にいびきは消えた。



私の目は再びスクリーンに戻された。


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