年上王子のお嫁さん☆
「……もしもし。
俺。啓飛。」
夜遅いから出ないかと思ったが、数回の呼び出しで出てくれた。
『どうしたの?
こんな遅くに…』
受話器越しに聞く、久々の母親の声。
機械を通してもフワフワした声色に
ホッとする。
「……ちょっと、頼みたいことがあるんだけど…」
快く承諾してくれた母に
感謝してもしきれない。
でも、これで最後になるように
華を守ってみせるから。
だから、安藤さんのことや華の不安が解決するまで
また、お隣にいさせて………
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