年上王子のお嫁さん☆
次の月曜日。
今日は出勤日だ。
「じゃ、行ってきます。」
「行ってらっしゃい!!
気を付けてね!?」
朝から、眩しいくらいの笑顔を振りまく華に
チュッとキスをしてから玄関を出た。
通勤ラッシュの電車は息苦しい。
酸素の薄い車内は、極めて地獄に近い。
……あぁ。もう帰りたい。
華のところに行きたい。
《次は〇〇、〇〇〜……》
アナウンスが入り、会社の最寄り駅に着いた。
雪崩のように出ていくサラリーマンに紛れ、階段を目指す。
.