年上王子のお嫁さん☆
「今日すぐに…は、ちょっと。
」
考えさせてもらう と言って
素早く会社を出た。
答えなんて
決まってる。
……大丈夫。
なんとかなる。
あんな、脅迫に近い言葉を言われたのに
俺の足取りは軽かった。
「……もしもし?
俺だ、啓飛。」
歩きながら電話をする。
ちょっと前にも世話になったアイツらに。
お隣の家に着くときには
準備はほぼ整っていた。
あとは、華に話すだけだ。
明るくなっている華の部屋を見つめながら
静かに覚悟を決める。
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