年上王子のお嫁さん☆


しばらくの沈黙があって、お義父さんの声がした。


「…顔を上げなさい」



言われた通り、顔を上げると

とても優しい瞳を向けてくれていた。




「毎日毎日、とても幸せそうな顔をしてキミの話をしているんだ。

あの表情は、私たち家族では決して出せないだろう。


今までたくさん世話になったのに、また色々頼ってしまうが…

華のこと、幸せにしてやってくれ……」




今度は、お義父さんに頭を下げられた。


っっ!!!




「そ、そんな!!頭を上げてくださいっ!!!」



言われた言葉に、ちょっとテンパる。


嬉しい。嬉しすぎる。




幸せ に、させてやる。


神に誓っても……な。




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