『クルマとタバコとカンコーヒーと…』【リアル物語ケータイ小説版】
第83話
4月なのに夏の終わりの匂いがするブリスベン、ラング。
玄関のドアを開放し、ゴム製の留め具を挟んだところに「こんにちは!」と短パンの青年が元気よく挨拶をしている。
「元気そうですね」と伺い訊く昭太郎。
フッと笑った青年は「僕は元気だよ、僕は付添人だから」あっけらかんと告げた。
「そうか、なるほど、そうですよね・・・」照れ笑いの昭太郎。
「僕のつれが2ヶ月前に移植手術をしてね、もうあと1ヶ月で帰るんだけど、よろしく」
昭太郎は一歩前に出て、矢継ぎ早に質問をした。
「奥さんですか?肝臓ですか?どうのくらい待ったんですか?」
レポーターのように責めてくる昭太郎に驚きながら、頭を掻きながら答える青年。
「いや、結婚はしてないんだけどね、彼女は2ヶ月前に肝臓移植をしたよ、1年ぐらい待ったんだけどね」
「やっぱり1年ですか・・・そうですか、よかったですね」
「そうだね、やっと日本に帰れるよ」
「で、彼女さんは?」
「もう来ると思うよ、術後から体力無くなって、ゆっくり動いてるからね」
「元気じゃないんですか?」レポーター昭太郎が責める。
「そりゃー大変な手術だからね、手術してすぐに元気ってわけにはいかないよ」
「そういうもんですか・・・」頷く昭太郎に
「そういうもんだよ、僕は川島で彼女は上松です。あと少しだけど、よろしく。入っていいかな?」と部屋の中を指さす川島青年。
「あぁ、はい、どうぞ・・」
4月なのに夏の終わりの匂いがするブリスベン、ラング。
玄関のドアを開放し、ゴム製の留め具を挟んだところに「こんにちは!」と短パンの青年が元気よく挨拶をしている。
「元気そうですね」と伺い訊く昭太郎。
フッと笑った青年は「僕は元気だよ、僕は付添人だから」あっけらかんと告げた。
「そうか、なるほど、そうですよね・・・」照れ笑いの昭太郎。
「僕のつれが2ヶ月前に移植手術をしてね、もうあと1ヶ月で帰るんだけど、よろしく」
昭太郎は一歩前に出て、矢継ぎ早に質問をした。
「奥さんですか?肝臓ですか?どうのくらい待ったんですか?」
レポーターのように責めてくる昭太郎に驚きながら、頭を掻きながら答える青年。
「いや、結婚はしてないんだけどね、彼女は2ヶ月前に肝臓移植をしたよ、1年ぐらい待ったんだけどね」
「やっぱり1年ですか・・・そうですか、よかったですね」
「そうだね、やっと日本に帰れるよ」
「で、彼女さんは?」
「もう来ると思うよ、術後から体力無くなって、ゆっくり動いてるからね」
「元気じゃないんですか?」レポーター昭太郎が責める。
「そりゃー大変な手術だからね、手術してすぐに元気ってわけにはいかないよ」
「そういうもんですか・・・」頷く昭太郎に
「そういうもんだよ、僕は川島で彼女は上松です。あと少しだけど、よろしく。入っていいかな?」と部屋の中を指さす川島青年。
「あぁ、はい、どうぞ・・」