『クルマとタバコとカンコーヒーと…』【リアル物語ケータイ小説版】
第87話
朝からカラッと晴渡るラングの空は突き抜けるように高く、雲一つない青空が広がっている。
クーラーが効き過ぎているガラス張りの広々とした病院ロビー。
ツカツカとヒールを鳴らし歩いてきた40代の女性はラフなビジネススーツで毅然と話しはじめた。
「大林さんですね、私が移植コーディネーターの倉本です。病院の説明とこれからの検査、そして移植審議会についてお話しさせて頂きます」
有無を言わさないその威圧感に昭太郎はただ「はい、お願いします」と頭を下げていた。
昭太郎は倉本から移植審議会について話を聞いた。
移植審議会という会で承認された患者は移植リストに載ることができる。
ようは移植審議会で承認されないと移植の順番は回ってこないということだった。
またそこで審議される内容は検査結果と個人の意志であると説明を受けた。
さらに日本での検査結果は全て無効で、1から全ての検査を受けることが必要条件。
よって、これからの2週間で全ての検査を受ける予定が組まれているということだった。
倉本の助言に従いながら英字の入院申込書を完成させた昭太郎。
「じゃ、受付行ってきて」
(なんだよ・・・自分でやるのか・・・倉本さんはやってくれないのか・・・)と愚痴りながら黒人の受付嬢とやりとりをしたがやっぱり意味不明。
困っている昭太郎の背後から突然、ペラペラと話しはじめる倉本。
(最初から言ってくれよ・・・)と思いはしたが、上手くまとまったことにホッとした昭太郎。
倉本の横顔を見ながら(まてよ、これは倉本流のコーディネーターと新人患者の関係をはっきりさせるお約束なのかもしれない・・・)ふとそんなことが頭に浮かんだ。
朝からカラッと晴渡るラングの空は突き抜けるように高く、雲一つない青空が広がっている。
クーラーが効き過ぎているガラス張りの広々とした病院ロビー。
ツカツカとヒールを鳴らし歩いてきた40代の女性はラフなビジネススーツで毅然と話しはじめた。
「大林さんですね、私が移植コーディネーターの倉本です。病院の説明とこれからの検査、そして移植審議会についてお話しさせて頂きます」
有無を言わさないその威圧感に昭太郎はただ「はい、お願いします」と頭を下げていた。
昭太郎は倉本から移植審議会について話を聞いた。
移植審議会という会で承認された患者は移植リストに載ることができる。
ようは移植審議会で承認されないと移植の順番は回ってこないということだった。
またそこで審議される内容は検査結果と個人の意志であると説明を受けた。
さらに日本での検査結果は全て無効で、1から全ての検査を受けることが必要条件。
よって、これからの2週間で全ての検査を受ける予定が組まれているということだった。
倉本の助言に従いながら英字の入院申込書を完成させた昭太郎。
「じゃ、受付行ってきて」
(なんだよ・・・自分でやるのか・・・倉本さんはやってくれないのか・・・)と愚痴りながら黒人の受付嬢とやりとりをしたがやっぱり意味不明。
困っている昭太郎の背後から突然、ペラペラと話しはじめる倉本。
(最初から言ってくれよ・・・)と思いはしたが、上手くまとまったことにホッとした昭太郎。
倉本の横顔を見ながら(まてよ、これは倉本流のコーディネーターと新人患者の関係をはっきりさせるお約束なのかもしれない・・・)ふとそんなことが頭に浮かんだ。