不思議な世界（短編集）

一人の世界

また退屈だ。
やらないといけないことは沢山あるのに、なにもやる気になれない。
逆に、なんでもやりすぎて空回りしている。
何にもできない。
後悔ばかりして、口だけでものを言う。
時間が足りない。
でも、時間があってもまた何もできない。

そしてこの日々が続く。



しかし、毎日の繰り返しに少しずつ変化があらわれる。
今、俺の中で何かが変わる気がした。
そんな気がしたから、俺は少しやる気を出して動き出した。

「ここは、家だ。なに当たり前のことを言っている。なんか、ばかばかしいな。でも、どうにかしたい。この独り言で、なにかが変わるだろう。」

どうにかしたいのか？

「誰？どこにいる？家には誰もいないのに、なぜ？」

家なんか関係かい。変わりたいと願ったから俺が出たまでだ。

「お前は、誰なんだ？何者なんだ？人なのか？」

質問が多いな。俺らしい。

「俺らしい？」

そのうち教える。俺が現れた意味も全て。

「意味？俺にもいみはあるか？」

お前にはとても大事な意味がある。

「お前は誰だ？とりあえず、おしえてほしい。」