初恋と流れ星
「やっぱり見に行こう」

もやもやした気持ちを星にお願いして消してもらおう。

そう決めて、車をコンビニから発進させる。
行き先は……どうしよう?

星の見えるところ……。

そのときふと、最近よく見る夢を思い出した。

行き先は、自宅から車で15分くらいのところにある小さな山に決定!

その小さな山は岩山で、山に見合った小さな神社があることから道も整備され、頂上までは階段で登っていける。
岩山なので頂上も木々が少なくひらけていた。
そこなら星がよく見えるはず。

その山は、遠い記憶の中で初恋の人に教えてもらった場所。
星が好きだったその人は、よくその山に登って星を見ると話してくれた。

それは数少ないその人との会話の中のひとつ。

その初恋の人の夢を最近よく見る。
今まで10年間、全くその人の夢を見たことはなかったのに、結婚が決まってから頻繁に見るようになった。

それが何かの暗示なのかどうか……。
それはわからない。


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