コモレビ




「…え?」

「だから、…ゴメン。」
ごめんって?どーゆーコト?

「オレさ、なんかイライラしてて。
だからさ、あんな態度とってマジでゴメン。」

「なんだ、そんなことかぁ。」
あたしはホッとしたような残念なような
ちょっと複雑な気分だった。


「そんなことじゃねーよ、
オレにとってはめっちゃ大事なんだよ。」
…ドキッ。

なに…??鼓動が早くなってく…。

なんか、嬉しいような苦しいような
変な気持ち。




「ねぇ、杏里。今の嬉しかった?」

「…え?嬉しかったって??」

「ん、だから、大事って言ったこと。」

「ぇ…、ぁ、ぅ、うん…。」







「…それが恋だよ。」

「…恋?」

「そう。オマエはオレに恋してんの。」


「…えっ!?し、しし、してないッ!!」



「じゃーな、杏里。」

大地はあたしの頭にポンッと手をおいて
またな、と言って去っていった。


そんな中あたしの頭の中は大地の言葉でイッパイだった。






『オマエはオレに恋してんの。』
< 16 / 19 >

この作品をシェア

pagetop