コモレビ
「…え?」
「だから、…ゴメン。」
ごめんって?どーゆーコト?
「オレさ、なんかイライラしてて。
だからさ、あんな態度とってマジでゴメン。」
「なんだ、そんなことかぁ。」
あたしはホッとしたような残念なような
ちょっと複雑な気分だった。
「そんなことじゃねーよ、
オレにとってはめっちゃ大事なんだよ。」
…ドキッ。
なに…??鼓動が早くなってく…。
なんか、嬉しいような苦しいような
変な気持ち。
「ねぇ、杏里。今の嬉しかった?」
「…え?嬉しかったって??」
「ん、だから、大事って言ったこと。」
「ぇ…、ぁ、ぅ、うん…。」
「…それが恋だよ。」
「…恋?」
「そう。オマエはオレに恋してんの。」
「…えっ!?し、しし、してないッ!!」
「じゃーな、杏里。」
大地はあたしの頭にポンッと手をおいて
またな、と言って去っていった。
そんな中あたしの頭の中は大地の言葉でイッパイだった。
『オマエはオレに恋してんの。』