コモレビ
ハジマリ
チュンチュン…
小鳥が仲良く飛び回りながら鳴いてる。
ピピピ…ピピピピピ…
目覚まし時計の音。
「おきなさーい!遅刻するわよー!」
お母さんの大きな声。
私の一日はこうやって始まる。
「きゃああ―――ッ!!」
イキナリ叫ぶ私。
「うるさぁーいっ!」
いかにもキレてるお母さんの声が聞こえてきた。
なんで叫んだかって?
そんなの説明するほどでもない。
寝坊して、大変な時間であるからですよ。
ちなみにただいま7時50分。
学校に行くために出る時間は8時10分。
ええ、準備の時間は20分。
遅刻でしょ…。
さ。今日もこんな感じの私の生活のハジマリですッ!
「いってきまーすっ!」
私は野田杏里(のだ あんり)
まだ中学1年生になったばっかりの女の子。
別に可愛いわけでもブサイクなわけでもない。
中の中ってカンジ。
「おはよぉー」
この声は友達の瑠那だな?
「おっはよーんっ☆」
元気よく返事をかえす。
「どぉ?今日は寝坊したの?」
ニヤニヤした顔で瑠那は私に聞く。
嫌味か?と思いながらも私は素直に答えた。