コモレビ
これが恋!?
「ちょ…ッ!ずるぅーい!!杏里ばっかぁ。」
今はお昼ご飯。
アタシは一緒に食べている瑠那から
ブーイングをくらっていた。
「そんなコト言ったって…。
でも、すべったのはワザとじゃないもん!!!」
「それは分かってるけどぉ…。ズルいぃ‥」
ズルい???アタシは女子からの視線がとてもイタイですよ。
―――美少年に躓いたところを助けてもらった
少し夢のようでホントにあったハナシ。
女子からの目線が鋭くてあたしは逃げるように
屋上で昼ご飯を食べている。
でもあたしの頭の中には女子の事よりも
さっきの美少年の事しか考えていない。
名前はなんていうのかな、とか
どこの部活なのかな、とか。
そーゆー少しくだらないコトばっか。
…だって、気になって仕方がない。
でもこの時はまだ私は
気づいていなかったのです。
自分の気持ちも
周りの思いも―――
予想すらできないほど、
ビックリする出来事だったから…。