最強乙女ちゃん






「…失礼しまっす」



…は?



ノックなしで入ってきたのは
まさかのまさかで澤田だった



澤田の目が私を捉えるなり
きらきらした子犬の目になった



「優月ちゃーん!」


「えっ!?来るな!」



反射的に拒否したけど
澤田には通じなかったらしい



思いっきり私に抱きついてきた


なんか…耳と尻尾が見える気がする






…って、それどころじゃなーい!!!




「…ちょ、ちょっと待て!
離れろ…ってば!」



引き剥がそうとするもくっついてくる



だから…っ

心臓が止まりそうになってんだって!!!




そんなこと言えるわけもなく
ぎゅーっと私に引っ付いてくる澤田




…なんとなく、可愛いかも




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