最強乙女ちゃん
「なんで、あんたみたいのが
剣道部の主将やってんのよ…」
「んー…
主将にはなる気なかったけど
顧問命令だからしかたなくだよ。
でも、剣道は小学生のときからやってて
大好きなんだよなー」
あは、と澤田は笑った
さっきとは違う、
ギャルといたときとも違う
本当にキラキラした笑顔だ
「…って、あれ?優月ちゃん?
なにフリーズしてんの?」
おーい、と
澤田は私の前で手を振る
「…え、あ、ごめん、考え事」
とっさに出た嘘。
…だって口が裂けても
澤田の笑顔に見とれた、
なんて言えない