☆私とアイツ☆



財布とケータイを持って
部屋を出た。


玄関まで行くと、
尊がいた。


今、この顔は
見られたくない。



「俺も行くよ。」


「いいよっ。
私、1人で行けるし…


「いいから俺も行く。」



徐々に涙がたまっていく。

もう限界と思った所で
顔をあげた。



「…1人で行きたいの……」


私の目から
大粒の涙がこぼれた。


私は、
呼び止める尊を

無視して


家を出た。








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