左肩の重み~美香story~
体の不調を感じたのが月曜日の朝で、それから金曜日まで私は自分を騙し騙し仕事を続けた。


正直言って、火曜水曜辺りから、熱あるかもって思ってた。


でもやらなきゃいけない仕事はいっぱいあるから、会社は休めない。


だから、熱も測らず仕事を続けた。


幸い、仕事仲間には具合が悪いのはバレなかった。


変に心配されるのは、気が疲れる。


金曜日の夜、ポツリポツリと仕事仲間が帰って行く中で、私は一人パソコンと向き合っていた。


ディスクの上には、いつも飲まないスポーツドリンクを置いて。


月曜日までに仕上げないといけない資料がある。


もうほんとに、限界が来てる。


これを仕上げたら、土日は寝て過ごそう。


これさえやっておけば、月曜日に私が休んでも問題ないはずだから。


一生懸命キーボードを打つけど、いつもの倍以上はかかってる気がする。


「美香?」


不意に名前を呼ばれて顔を上げると、いつの間にか隣に真人が立っていた。
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