左肩の重み~美香story~
真人に向かって笑顔を作るけど、なんだか眉をひそめられた。


「美香、具合悪い?」


ああ、なんで分かっちゃうのかな?


そんなに顔色悪いかな?


それとも、このスポーツドリンクのせい?


力なく笑ってみせると、スッと真人の手が私のおでこに伸びてくる。


「もういいよ。帰ろう」


その言葉に首を横に振る。


まだ終わってないし、中途半端に終わったら、それこそゆっくり寝てられない。


真人は、私が嫌がってることを無理に押し付けない。


今回も私の言うことを聞いてくれるらしく、終わったら教えてと言って隣の椅子に座った。


それから約1時間、コピーまで終えたところで、私は机に突っ伏した。


そのとたん、けほけほと今まで止めていた咳が一気に出てきた。


車に乗って、真人の家に向かう。


ソファーに寝っ転がったところで、もう限界だった。
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