左肩の重み~美香story~
「俺に聞くのが嫌なら、他の奴に聞けばいい。同僚と仲良いでしょ?」


聞けるわけない。


私バカだから。


辛いのに辛いって言えない性格だから。


助けてほしいって言えない性格だから。


「バカなんです、私。人の前では常に完璧でありたいって思っちゃうから」


「だから、Excelが出来ないかっこ悪いところは見せられない?」


いつの間にか私の目からは、涙が流れていた。


「今回の仕事も、誰かに助けて欲しかった?」


そう、ほんとはずっと助けて欲しかった。


でも聞けないの。


人の前では完璧でありたい、そんなバカみたいなプライドが邪魔をする。


ポンと、急に頭の上に温かい手が乗せられて、佐伯さんが私の頭をなでてくれていた。


「いいよ、泣いて」


「ごめん・・・なさい」
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