DislikeMan~男なんて嫌い~


っていうか、早苗は?


薪坂が私に会いたいって言ってるっていう電話をくれたってことは、早苗は直接薪坂さんにそのことを聞いたってことだよね?


なのに、なんで病室にいないんだろうか。


「…恋歌ちゃんに会いたかったから」


唐突に、薪坂さんが口を開いた。


「えっ?」


なんか答えになってない答えだなぁ…。


「いや、それは分かってるんですけど、なんで私?」


「う~ん…。俺が、恋歌ちゃんのこと、好きだからかな?」


いたずらっぽくニヤっと笑ってちょっと小首をかしげる。


びっくりしすぎて目が点になってる私を見て、薪坂さんは大笑いをした。


「恋歌ちゃん、純粋だなぁ。そんなびっくりするかな、普通」


まだ笑ってる薪坂さんを、真っ赤になりながらちょっと睨んで、私も吹き出してしまった。


「だって…びっくりしますよ、普通」


「でも、そこまでびっくりしないよ、普通」


あれ…?


なんか、私早苗といるみたいに笑えてる。


薪坂さんには、私の男嫌いを気にさせない雰囲気がある。
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