DislikeMan~男なんて嫌い~
「メアド交換してくれたから、絶対いつか誘おうって思ってた。
1回断られたときのさ、電話切った後の絶望的な顔、友達に心配されるくらいだったんだよ?」
「え…」
電話の感じじゃ、すごく軽くてあんまり残念そうじゃなかったから、今の言葉はすごいびっくり。
「そのときから、なんとなく恋歌ちゃんが気になってはいたけど、別に好きとかそんなんじゃないって思ってた。
けど、今日こうやって会って、一緒に過ごしてみて、確信したよ」
そう言うと、卿渓さんは私をギュッと抱きしめた。
「俺、恋歌ちゃんが好きだ……」
耳元で、囁く。
私の頭の中は空っぽで、何にも考えられなかった。
ただただ、目を見開いたまま立ち尽くす。
卿渓さんも、私を離そうとはしない。
むしろ、さっきよりも強く抱きしめてる。
「あ……あの…」
私が言葉を発しかけたとき、急に卿渓さんは私を離し、ニコっと笑った。