DislikeMan~男なんて嫌い~
男の人と2人きりで会うっていうこと自体、もう私じゃないのに。
バスの中で卿渓さんにキスされたときも、嫌悪感はなかった。
あんな風に男の人と楽しく喋ったり、笑ったりして。
バスを待ってる間に、卿渓さんと寄り添って、しかも、自分からくっついていった。
なんで、こんなに変わったんだろう。
早苗と、約束したからかな?
少しでも男嫌いを直すように努力するって。
でも、それだけじゃどう考えたって直らないと思うけど……。
うん、でも、男の人と普通に接することができるようになってきたのは、いいことだと思うし。
別に、前向きに受け入れていけばいいと思うな。
「ん?」
不意に、居間の方で音がした。
急いで服を着て、音の正体を探す。
ま、予期してた通り、ケータイ。
相手は……。
「如月さんだ…」