DislikeMan~男なんて嫌い~
ホテルに着いて、中に入りあたりを見回す。
まだ、如月さんも早苗も来てないのかな。
早苗なら、約束の30分も前に来てそうなのに。
とりあえず、ラウンジで2人が来るのを待つ。
時間は10時25分。
約束の時間まではあと5分あるから、入り口から見えるあたりに座る。
あたりは、高そうなスーツを着たサラリーマンや、ホテルのボーイさん、やたら時間ばかり気にしてるおじさんばかり。
私たち位の年齢の人は、あんまりいないみたい。
そりゃそうか。
私たち位の人が来るには、ちょっと敷居が高すぎる。
ボーっと外を眺めてると、私でも名前くらいは知ってる高級車が止まった。
ああいう車に乗ってる人って、どんな人なのかなと、一瞬にしていろんなことを想像してみる。
きっと、お金持ちで、威張ってばっかりの男だろうとか、上品なカップルが2人乗ってるのかなとか。
派手派手のいい歳したおばさんかなとか、ファンキーな親子かな、とか。
1人で想像してクスクス笑ってると、車のドアが開いた。
降りてきたのは……。
「えぇっ……!?」