DislikeMan~男なんて嫌い~



一瞬、我が目を疑った。


その車から降りてきたのは、上等なスーツに身を包んだ如月さんと、それに負けないくらい上品なドレスを着た早苗で。


思わず自分の格好を見下ろした。


「なんで、あんな格好してるわけ…」


1人呆然としてると、ホテルのラウンジに2人仲良く並んで入ってきた。


こんな格好であの2人に会うの!?


笑われちゃうでしょ、どう考えても。


どうしようかと考えあぐねてると、早苗が私を見つけて飛んできた。


「恋歌っ。見て、これっ!!」


まるで小さな子供のようにくるくる回りながら自分の衣装を見せ付ける。


「分かったから……。とりあえず、一から説明してください」


「え、何を?」


「何をって…」


なんでしらばっくれてるんだ、おい。


いかにも無邪気な顔で聞き返す早苗に若干ムカつきを覚える。


私が口を開きかけたとき、早苗の後ろから如月さんが姿を現した。


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