DislikeMan~男なんて嫌い~
「お待たせ。……あれ?」
爽やかに挨拶をしたけれど、視線を私の服に移して如月さんは不思議そうな顔をする。
…あれ、はこっちのせりふっだっつーの。
「何…か?」
答えはもうなんとなく見えてるけど、恐る恐る聞いてみる。
「いや……。早苗ちゃんに聞いてない?」
若干戸惑った表情を浮かべて言う。
チラっと早苗のほうを見ると、自分の着ている服に見とれて、こっちの話なんか聞いてない。
「いいえ、何も」
「そう」
と言ったきり、如月さんは黙ってしまった。
え、何かまずいことしたかな、私。
私が焦った顔をすると、さっきまで浮かれていた早苗が私を見つめる。
「あれ、恋歌の格好。どうしたの」
どうしたのって……。
「それ、こっちのせりふ。早苗たちの格好こそ、何なの?」
これは、当然の疑問だと思う、うん。