DislikeMan~男なんて嫌い~
なんで、自分だけいい格好して私のもあるのにも関わらず、何も言わないのかな。
どういう神経してんだか。
「おかげでとんでもない赤っ恥掻いた」
「ごめんっ!!」
顔の前で両手を合わせて、いかにも申し訳なさそうに謝る。
「ごめんで済んだら警察いらん。どうしろっていうの?こんな格好で2人と一緒になんて歩けないじゃない」
早苗の家に置いてある私の服、飛んでこないかな…。
もう帰ろうかと思い始めたとき、如月さんが口を開いた。
「待って。ここ、どこだと思ってんの?俺ん家のホテル」
いったい何が言いたいのか分からないけど、得意げな顔で口角をニヤリと上げる。
「着いて来て」
と一言、如月さんはすたすた歩いて行ってしまう。
早苗と2人で慌てて如月さんの後を追う。
すれ違う人が、私と早苗たちの格好の違いに、何事かと好奇心の目を向けていく。
真っ赤になりながらも必死に如月さんについていく。
「はい、着いた」
如月さんが立ち止まったのは、ホテルの一室。