DislikeMan~男なんて嫌い~
私の問いかけにしばらく黙ったままで、2人は私を見つめる。
その視線が妙に恥ずかしくて、俯いてしまう。
「綺麗……」
「うん、すごい綺麗だよ、恋歌ちゃんっ」
弾んだ如月さんの声にパッと顔を上げると、2人とも目を見開いてる。
「さすが恋歌って感じ」
早苗がさっきまで固まってたと思ったら、急にはしゃぎだす。
「ちょっ」
いきなり私に向かって走ってきて、ギュッと抱きつく。
「超綺麗。……負けないよ」
耳元でそう囁いた早苗の声は真剣そのものだけど、すぐにパッと離れて、笑顔を見せる。
負けないもなにも。
「もともと勝負する気なんてないよ」
だって早苗のために今日準備したんだから。
「ん?何のこと?」
話についていけてない如月さんに2人仲良く首を振る。
「女子同士の話ですよ」
ねーっと早苗と顔を見合わせる。
キョトンとしてる如月さんに、早苗がさらっと腕を絡める。
「両手に花、ですね」
そう言って私にも如月さんと腕を組むよう指示する。
今日は早苗のテンションに合わせるって決めたから、ちょっとおどおどしながらも如月さんの腕に自分の腕を絡めた。