DislikeMan~男なんて嫌い~



「さ、行こうか」


さすがに如月さんで、こういう状況にも慣れっこなのか、恥ずかしがることもなく私たちを両腕に引き連れて歩き出す。


「行ってらっしゃいませ、お坊ちゃま」


使用人3人が声を揃えてお辞儀する。


それに応えるでもなく、如月さんはそのまま進む。


そこで私はあることに気づく。


「あの……この格好で遊園地に?」


「まさか。これからパーティにね。遊園地は夜行こう」


「夜の遊園地って綺麗だよね、イルミネーションとか」


これもきっと2人だけで打ち合わせたんだろう。


というかパーティって。


このホテルでするんだろうけど、どこでやるにしたってパーティなんて出たことないんだけど。


いったい何のパーティなんだか。


「実はね、今日俺の誕生日なの」


「えっ……」


なにそれ。



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