DislikeMan~男なんて嫌い~
「ねーちゃん、いいだろ?な?」
「ちょっと、止めてくださいっ」
次から次へと酔っ払ったおじさんが絡んでくるから、もうこなれてきたけど、このおじさんだけは違った。
「なんで逃げんだよー。いいだろ?」
私の腕を掴んで放そうとしない。
「止めてくださいっ!!」
振り払おうとするけど、全然離れない。
「ちょっと___」
勢いよく腕を振り放そうとした瞬間、近くにあったグラスを倒してしまった。
「あっ…」
それがそのおじさんのスーツにもろにかかって……。
その瞬間、おじさんの目の色が変わった。
「……ねぇ、これどうするの?シミになったらお姉ちゃん弁償してくれるの?」
「あ、あの……」
少し声を低くして、口元はニヤっと笑ってる。
どうしよう……。
どうしたらいいの?