DislikeMan~男なんて嫌い~



しばらくハァハァいいながら、さっきの恐怖を思い出す。


っていうほどの恐怖体験じゃないんだけど、私にとっては心臓止まるかと思うくらいの恐怖が襲ったんだもん。


「……ハァ、怖かったっ!!」


唐突に私が口を開いたもんだから、如月さんと早苗は驚きのあまり飛び上がりそうになった。


「ホント、ごめんなさい。お化け屋敷なんてもう二度と入らない!!」


ちょっと笑いながら言った私に、如月さんは安心したように笑い返してくれた。


早苗は少しの間口を開かなかったけど、急に立ち上がった。


「早苗?」


「私、帰るわ」


「え、なんで」


「急用思い出しちゃってさ!!あと15分くらいしかないの、時間!!ホント、ごめんね!!如月さん、ありがとうございました!!」


「ちょ、早苗ちゃんっ!?」


言い終わらないうちに走り出してしまった。


「早苗……」


無理してるときの早苗は、早口になって急に元気を出してよく喋る。


私何かしちゃったかな。


如月さんが少しでも早苗といい雰囲気になるようにって思ったのに。


私、早苗を傷つけたのかな?


「早苗ちゃん、どうしたんだろうね」


如月さんが心配そうに早苗の過ぎ去った道を眺めてる。


私はただ俯いていた。


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