DislikeMan~男なんて嫌い~
大学に近づくに連れて、私の周りはサラリーマンから学生へと変わっていく。
「おはよ、恋歌」
「おはよぉ」
「よ、男嫌いっ」
「うるさい」
これはもう毎朝のこと。
教室に入ればもっとやかましいくらい挨拶が交わされている。
男子たちとは最初こそまったく話さなかったけど、3年にもなるとだいたいのスキンシップは図れるようになった。
最近は、如月さんたちのこともあってか、より話したりすることが普通になってきた。
女子たちからは「恋歌変わったね」とよく言われるようになった。
玄関にあがると、同じ学年の人たちが溢れてる。
また同じように挨拶を交わして、自分の教室に向かう。
教室に入り、時計に目をやると8時15分。
早苗はっと……。
教室を見回して見るけど、まだ来てない。
「おはよ。ね、早苗は?」
いつも早苗と一緒に来ている子に聞いてみた。
「それがさ、約束の時間になっても来なかったんだよね。電車来ちゃうから先来ちゃった」
その子も心配そうな顔をして答えてくれた。