DislikeMan~男なんて嫌い~



なんといっても、私は情報通な早苗と違ってそういうことには無関心かつ、疎いんだから。


「あ、だから、栗川大には来ないほうがいいと思うよ。きっとめちゃくちゃになるから」


なんて言ってるけど、城西さんはあんまり私を心配している風ではない。


むしろその目は、来てほしいと言っている。


若干しどろもどろになりながら、いつの間にか着いていた駅の改札を抜けて、電車を待つ。

城西さんと横に並ぶようにして立っていると、急に腕を引っ張られて、城西さんの温度を直に感じる。


「ちょっ……」


私の言葉が全て発せられる前に、城西さんは、私の頬にちゅっと唇をつけた。


「え…、な……」


「今日のお礼。……なんてね」


妖しい笑みを浮かべて、タイミングよく来た電車に彼は乗り込む。


わたしたちと城西さんは、電車通学だけど、使ってる電車は違う。


「バイバーイ」


なんてかわいらしく手を振る。


ぎこちなく笑みを浮かべて、私も手を振り返した。


城西さんの乗った電車が発車して見えなくなるのと同時に、私の乗る電車がホームに入ってきた。


プシューと言う音と共に扉が開き、何人かが降りてくる。


それと入れ違いに電車に乗ると、中は結構空いていた。


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