DislikeMan~男なんて嫌い~



今一度彼を見つめて言葉を待つ。


「……えっ」


ゆっくりと近づいてきたかと思えば、次の瞬間にはもう城西さんの腕の中にいた。


「好き。……早苗ちゃんが好き」


今度はちゃんと聞こえた。


目を見開いたまま、思わず固まってしまう。


分かってはいた。


恋歌からちゃんと聞いてたもの。


だけど、こうして改めて本人から言われると、また感じが違ってドキドキする。


「早苗ちゃんは?俺の事、嫌い?」


ちょっと体を話して、小首を傾げながら問いかけられた。


小さく首を横に振って、それと同時に俯く。


クスッと笑った彼の気配がして、そっと顎を持ち上げられる。


「じゃ、俺たちは…晴れてカップルだ」


そんな囁きと共に、チュッと短いキスが落とされた。


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