DislikeMan~男なんて嫌い~



その雰囲気のまま、早苗は私と向かい合うようにしてまた座る。


「電話、誰からだったの?」


「……城西さん」


その間はなんなのかわかんないけど、嬉しそうに言った。


「あ…そ…」


どうせおのろけだろうと苦笑した私に、早苗は得意げに人差し指を振って見せた。


「違うよ。そういう話じゃない」


「じゃ、どういう話?」


何も見当がつかなくて、怪訝な表情の私。


ニヤッと口角を上げて、早苗は身を乗り出してまた間を置いた後、言葉を発した。


「……今度、みんなで会おうってことになった」


「…みんな?」


早苗の言うみんなって、いったいどれの事だろう。


顔が広すぎて繋がりが見えない。


「もちろん、あの合コンメンバーで」


「あの…?」


あんた、いったいいくつ合コンやってきたと思ってるの。


″あの″で伝わると思ってる?


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