DislikeMan~男なんて嫌い~



合点の行ってない私の顔を見て、ますます早苗の顔は悪くなる。


「あの、って言ったら一つしかないでしょ。恋歌が人生で唯一参加した″あれ″」


「……え!?」


今度は私が間を作る番だった。


ってことは……城西さん、薪坂さん、如月さん、卿渓さん…?


「あ、もちろん、優貴恵と春南は来ないよ」


「あ、そっか…」


小柳さんはきっと来ても気まずいし、京園寺さんはあれ以来会ってもないもんな…。


「で。今日の放課後、みんなであのお店に集まることになった」


「え、今日!?だって今度ってさっき……」


あまりにも急すぎる展開に、頭がついて行かなくなる。


「うん。でも、今日。どうする?このまま帰って服とかちゃんとする?」


悪戯っぽく早苗は笑うけど、言われてみれば今日の予定は大学に行くだけだから、ジーパンにTシャツの軽装。


こんなんじゃ、さすがに会えないか…。


それに、早苗だって私とあんまり変わらないかっこしてるし。


「そうだね。帰ろっか」


私も同じく悪戯な笑みを返して、そのまま蔵ノ屋を出た。



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