DislikeMan~男なんて嫌い~



二人して、一旦教室へ戻って、帰り支度をしてから、電車に飛び乗る。


「なに着てこうかなぁ…」


なんて早苗は必死に頭を悩ませてるけど、私はそんなに気合入れるつもりもない。


「あ、恋歌もちゃんとしたの着てきてね」


「なんで?」


「私だけ気合入ってるみたいでいやじゃん」


ぷーっと頬を膨らませた早苗に、横目でにらまれる。


「早苗は城西さんがいるもん、ちゃんとしたの着て当たり前でしょ。だけど、私はさ…」


ちゃんとしたかっこで会わなきゃいけない人もいないし。


今のかっこはさすがにって思っただけだし。


「だーめっ!!早苗の事好きな人ばっかりだよ?可愛いかっこしてかなきゃダメに決まってるでしょ」


すごい剣幕で迫られて、肯くしかなかった。


なんだか話の流れで、先に早苗の家に行って、そのあと私の家でそれぞれの服を2人で決めることになってしまった。


あ……そういえば、如月さんにはパンツとブラウス、返さなきゃだし、卿渓さんには告白の返事……。


薪坂さんにだって、一応返事するべきだよね。


……いい加減、はっきりするべきときが来たのかも。

< 300 / 400 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop