DislikeMan~男なんて嫌い~
二人して、一旦教室へ戻って、帰り支度をしてから、電車に飛び乗る。
「なに着てこうかなぁ…」
なんて早苗は必死に頭を悩ませてるけど、私はそんなに気合入れるつもりもない。
「あ、恋歌もちゃんとしたの着てきてね」
「なんで?」
「私だけ気合入ってるみたいでいやじゃん」
ぷーっと頬を膨らませた早苗に、横目でにらまれる。
「早苗は城西さんがいるもん、ちゃんとしたの着て当たり前でしょ。だけど、私はさ…」
ちゃんとしたかっこで会わなきゃいけない人もいないし。
今のかっこはさすがにって思っただけだし。
「だーめっ!!早苗の事好きな人ばっかりだよ?可愛いかっこしてかなきゃダメに決まってるでしょ」
すごい剣幕で迫られて、肯くしかなかった。
なんだか話の流れで、先に早苗の家に行って、そのあと私の家でそれぞれの服を2人で決めることになってしまった。
あ……そういえば、如月さんにはパンツとブラウス、返さなきゃだし、卿渓さんには告白の返事……。
薪坂さんにだって、一応返事するべきだよね。
……いい加減、はっきりするべきときが来たのかも。