DislikeMan~男なんて嫌い~
いつもの駅で降りて、先に早苗の家に向かう。
ワンピースがいいかな、パンツの方がいい?なんて部屋に入る前から考えを巡らせている。
そんな早苗を苦笑しながら眺める。
「これ、最近買ったの」
なんともかわいらしいピンクの花柄ワンピースを体に当てて、笑って見せる。
実際、そんなに服に興味のない私には、何を着ても変わり映えしないように見えるんだけど…。
「これに、これ合わせればいいと思うんだけど…」
全身鏡の前で、独り言のように服を合わせている早苗を、ベッドに腰掛けて眺める。
「ねぇ、どう思う?これ」
なんて振られても、別にいいんじゃないとしか答えようがない。
「ノリ悪いなぁ。一緒に考えてよっ」
口調は怒ってる風だけど、顔は笑ってる。
「いや、ほんとにそれでいいと思う」
慌てて大きく頷いた。
「じゃ、恋歌の部屋行こうか」
服も決まって、化粧も直して、支度が終わると、早苗はニコっと微笑んだ。