DislikeMan~男なんて嫌い~
私をギュッと抱きしめたままで春瀬は言った。
「お前が・・・欲しい」
この言葉の意味が分かんなくて、春瀬の顔を下から見てみた。
丁度視線が重なって、春瀬の顔がゆっくりと近づいてきた。
チュ...と小さくリップ音が響いて、つい目を瞑るのを忘れていて、春瀬の顔が見えた。
とっても綺麗で、思わずドキッとしてしまう。
「・・・春瀬・・」
ギュッと抱きしめ返したけど、さっきの言葉の真意は分かってない。
でも、春瀬は私が抱きしめ返したのが返事だと思ったらしく、静かに体を離して私の手を引いて寝室まで連れてきた。
「ちょ・・春瀬?」
自分のワイシャツのボタンをゆっくりと片手で外している春瀬に戸惑いを隠せず、聞いた。
「何でシャツ脱ぐの?」
「決まってんじゃん」
春瀬の顔は冗談でもなんでもなく、ただ真剣で、私にさっきの言葉の意味を伝えていた。