DislikeMan~男なんて嫌い~
「……んか…恋歌……」
「春…瀬……?」
なんだか懐かしい表情が見えた。
私を好きだと言ったときと、同じ顔。
「好きだよ、恋歌……」
優しい、優しい顔で言って、ゆっくり近づいて来た春瀬は、ギュッと私を抱きしめた。
「私も……好き…」
あれ?なんか違和感…。
急に彼の雰囲気が変わったような…。
その違和感は、彼が私から離れたとき、分かった。
「っ…」
また、あの冷たい目。
「春瀬…?」
ちょっと後ずさった私を無理やり押し倒した。
「ちょっ」
「俺は本気で好きだったのに……。
なんで拒絶した!?
なんで俺の前からいなくなった!?」
私に跨って、悲痛な叫びをあげた春瀬の目は、それでも冷たい。