DislikeMan~男なんて嫌い~
なんだか楽しそうなオーラを纏った薪坂さんに手を取られて歩く。
かわいい人、だよなぁ。
一言で表せって言われたら、まさにそれしかない。
「あ、あの……」
「ん?」
「お腹減ってるんですけど……」
朝何も食べてないことを思い出して、ご飯を食べようと提案する。
「あっ、ご飯食べてきてないんだ。ごめんね、それなのに呼び出しちゃって」
「いいえ、それはいいですけど…」
ちょっと悲しそうな顔をする彼に、慌てて手を横に振る。
「じゃあどっか入ろうか」
また手を引かれて近所の喫茶店に入る。
自分で朝ごはんを作る気になれないときとか、割とよくお世話になってる喫茶店。
「あら、恋歌ちゃん。おはよう」
「おばさん、おはようございます」
「あらっ。そちら彼氏さん?」
店主のおばさんが薪坂さんを見て目をちょっと見開く。
私が男嫌いだっておばさんもしってるから驚いてるんだろう。