DislikeMan~男なんて嫌い~
「はい、ここでなら誰も聞いてないから」
早苗に連れて来られたのは、私でさえ来たことのない屋根裏部屋的なとこ。
なぁんで、こんなとこ知ってんのかね。
ってかそれ以前に、なんで学校に屋根裏部屋があるのかね。
「ここは、私だけの秘密基地。私以外にここに入ったのは、恋歌が始めてだよ」
得意満面の笑顔で私に語るけど、一体早苗はこんなとこで何をしているのだろうか。
そんな疑問がふつふつと沸きあがって来る。
「ここで、何してんの?」
ついに我慢が出来なくなって、早苗の顔を覗き込みながら聞いたら、早苗はへ?と言って顔をしかめた。
「そこ聞くかね?」
「だって気になるじゃん」
正直、なんとか私に触れられたくないから、出来るだけ話を延ばしてるってのもあるんだけど。
「ん~・・・泣いてるかな、たまに」
一言で片付けて、で?恋歌は?なんて-・・・・・・。
私の作戦、沈没・・・。
「・・・・・・電話来た」
諦めて早苗に話すことにした。
よくよく考えてみれば、なんで私こんなに追い詰められてるんだろう?たかが電話一本で。
早苗って、凄いんだね。